研究内容
メタ光学・ナノフォトニクス ~人工構造を用いた光物理~
近年の微細加工技術の進歩により、光の波長(数百ナノ)スケールの構造体の作製が可能になってきました。 そのような微細な構造を人工的に作りこむことにより、光を自在に制御しよう、というのがメタ光学・ナノフォトニクスと呼ばれる研究領域です。 中でも、物性物理(固体物理)のアイデアを取り入れることによって発展してきた、フォトニック結晶やメタマテリアル/メタサーフェスと呼ばれる構造を中心に研究を行っています。 このような研究は、レンズやミラーなどの光学素子の高性能化や新機能の付与に貢献するだけでなく、光通信や光コンピューティングといった技術への貢献も期待されています。 当研究室では、人工構造で光を操るメタサーフェス・フォトニック結晶を用いて、新しい光物理や光機能の研究を行っています。
トポロジカルフォトニクス
トポロジカルフォトニクスとは、トポロジーと呼ばれる概念を用いたナノフォトニクスの研究分野のことです。 トポロジーとは、「やわらかい幾何学」とも呼ばれる数学の分野のひとつで、物の形の詳細に注目せず、その形がもつ特徴に着目します。 トポロジーという分野の特徴を表す例として良く説明されるものに、ドーナツとマグカップの例があります。 トポロジーでは、連続変形によって一致するものは”同じ”と考えるため、ドーナツとマグカップは”同じもの”と考えます。 このように直感と異なる概念を用いるトポロジーが、現実の物質と特性を理解するのに役立つことが発見されました。そのひとつがトポロジカル絶縁体です。 トポロジカル絶縁体は、表面では電気が流れるのに、中身には電気が流れないなど、非常に面白い性質をもちます。 このようなトポロジーの概念は、ナノフォトニクスにも適用でき、トポロジカル絶縁体のような面白い性質を発現することがわかってきており、新しい光機能が実現できるのではと期待されいます。
非エルミートフォトニクス
従来の物性物理(固体物理)では、エルミート系と呼ばれる、エネルギーの保存した系を対象に行われてきました。 一方、近年、エネルギーが保存しない「非エルミート系」と呼ばれる物理系において、エルミート系にない現象が発現することが知られ興味をもたれています。 実は、ナノフォトニクス構造は元々、この非エルミートな性質をもっており、非エルミート物理を実現する舞台として注目を集めています。 また、ナノフォトニクス系では、非エルミート系によって実現される特徴的な現象(例えば右から光を入れた時と左から光を入れた時で応答が異なる等)を光機能として応用につなげやすいことからも盛んに研究されています。
非周期・準周期系の光物理
多くのナノフォトニクスの研究では、周期系を用いた研究が行われています。 それは設計や作製、考察が行いやすいことが一つの要因であり、多くの科学の分野で周期系の研究は非常に進んでいます。 一方で、2011年のノーベル化学賞の対象にもなった準結晶に代表される、非周期系は周期系とは異なる興味深い性質を示します。 その性質をナノフォトニクス系で探索するとともに、新しい光機能の創出につなげることを目指しています。
研究テーマ
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